
良く考えて動く
最初に言っておきます。
ここでは通常のデータ復旧の概念ではなく、簡単にデータが復旧できたエピソードを書いているだけです。
ただ、知っていると知らないのとでは全然違いますので、是非憶えておいてください。
さて、7月31日(金)の出来事です。
私は月末の締め作業を終えて、そろそろ会社を出ようかと時計を見ると19時頃のことです。
「今日は少し遅かったかな」なんて思った瞬間、携帯が鳴りました。
取引先の工事会社の社長からです。
開口一番、 「ゴミ箱を空にした後、データ復旧できるか?」
この一言から、慌ただしい夜が始まりました。
消えた「26年工事データ」
詳しく話を聞くと、こういう状況でした。
デスクトップに置いていた役所提出用の「26年工事データ」というフォルダが、何かの拍子で削除されてしまったらしいんです。
しかも、その削除に気付かないまま、いつもの習慣でゴミ箱を空にしてしまったとのこと。
この社長、実はかなりの“整理整頓マニア”。
パソコンの中も常にスッキリしていて、メールは受信したらすぐ読む→不要なら削除。
必要なものは印刷してファイル化。
デスクトップも必要最小限。
ドキュメントフォルダなんて、ほぼ空。
だからこそ、ゴミ箱もこまめに空にするのが日課。
今回はその“几帳面さ”が裏目に出てしまったわけです。
フォルダが無いことに気付いた瞬間、血の気が引いたのでしょう。
慌てて電話してきた様子が声から伝わってきました。
まずは状況確認。
通常なら「データ復旧ソフト」や「サルベージ作業」を検討します。
ただ今回は記憶媒体がSSD。
SSDはHDDと違って削除データの復旧が難しく、フォルダ単位で探すのも手間がかかる。
費用も時間もかかる可能性が高い。
そこで、まずはリモートで社長のPCに接続し、内部を確認することにしました。
以前のバージョン
チェックしてみると、希望の光が。
Windowsの「以前のバージョン」に、削除前のデータが残っていたんです。
デスクトップのフォルダを右クリック→プロパティ→「以前のバージョン」 ここに、7/30・7/29・7/28などの日付でバックアップが残っていました。
サンプルで説明するとこうです
これは私のPCですが、デスクトップのフォルダを削除したと仮定すると、下記を調べます。

デスクトップ丸ごとバックアップしているんです。

その中身を確認すると
―― ありました。
消える前の「26年工事データ」。
まさにギリギリセーフ。
社長の安堵と、データの重み
復旧できたことを伝えると、社長は大喜び。
「いくらでも請求してくれ!」とまで言って電話を切っていきました。
気持ちはよく分かります。
工事データには写真も含まれていて、撮り直しができないものばかり。
消えたと分かった瞬間の焦りは相当だったはずです。
今回のように、Windowsの「以前のバージョン」が残っているケースは意外と多いです。
データ復旧ソフトに頼る前に、一度チェックしてみる価値があります。
ちょっとした知識が、大きなトラブルを救うこともあるんですよね。
以上


